競馬コラム~騎手編 (逆輸入ジョッキー、藤井勘一郎が本領発揮?) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
-
逆輸入ジョッキー、藤井勘一郎が本領発揮?
逆輸入ジョッキー、藤井勘一郎
「2020オークスで「ストップ・ザ・社台」」でも紹介したことのある逆輸入ジョッキー、藤井勘一郎騎手。
2020年はこれまで14勝を挙げておりリーディング51位に付ける藤井勘一郎騎手だが、昨年が15勝であった事を考えればキャリアハイは間違いのないところだ(とはいえまだ2年目だが)。藤井勘一郎の「騎手」になるまでの道のり
ここで改めて藤井勘一郎騎手について書こう。
中学3年の時に藤井勘一郎は競馬学校の受験を考えたが、体重が43kg以下に落ちず断念した。
しかしオーストラリア(豪州)では日本より比較的容易に騎手免許を取れると知り、同時にその年にオーストラリアに日本人向けの競馬学校がオープンしたことを知った藤井勘一郎少年は、なんと15歳で単身、オーストラリアに渡る。
オーストラリアに渡り競馬学校に入学し、2001年に見習い騎手としてデビューした。
2006年には騎手免許を取得し、以降は世界13ヵ国、70以上の競馬場での騎乗経験をもつ。
その間にも何度もJRAの騎手試験を受け続け、35歳の2019年、6度目の挑戦で晴れてJRAの騎手となった、なかなかの苦労人なのだ。
今年は重賞勝ちもあり、今後も更に勝ち星を伸ばしていくことだろう。 -
藤井勘一郎が見た。何故日本競馬が海外騎手に人気なのか?
藤井勘一郎が見た日本の競馬
藤井騎手曰く、日本の競馬は「世界最高レベル」だという。
日本の競馬は、主催者(JRA)が馬券を売るため、売り上げが賞金に還元されやすく、賞金水準が高い。
「賞金水準が高い」ということは、賞金が競馬産業への新たな投資に回り、馬の資質の向上につながっているのだ。藤井勘一郎が見た海外の競馬
海外の競馬では、主催者と別の主体が馬券を売ることも多い。
オーストラリアのように地域ごとに競馬が運営されている国もあり、競馬場によって馬場管理の水準や賞金の格差が大きいため、海外では騎手の生活も不安定だ。
特にオーストラリアは騎手の数も多く、競争も激しい。
チャンスをつかむためにも騎乗依頼があれば、色々な競馬場に出向かなくてはならない。
オーストラリアのように広い国では移動に時間も費用もかかる。当然旅費は自腹だ。
賞金の安いレースも多く、藤井勘一郎騎手も1日に2つの競馬場を掛け持ちしたこともあるという。藤井勘一郎、母国に戻れて本領発揮
藤井勘一郎騎手の場合はJRAの騎手免許試験の勉強もあり、追われるように生活していたのが実感だという。
それが一転、
日本では栗東トレセン、競馬場で100%集中できる。
奈良県御所市出身の藤井勘一郎騎手は、やっと地元に戻ってこれた安心感もあるそうだ。
アスリートはメンタル面がとても重要なので、日本の素晴らしい環境で騎手生活を送れているのが今の活躍につながっているのかもしれない。藤井勘一郎の「英語」が役に立った
藤井勘一郎騎手が他の騎手と比べて大きく秀でている点としては「英語が話せる」ということもある。
先述したように、日本競馬の水準は世界最高レベルで、騎手への還元も良く生活もしやすいため、日本は世界ジョッキーにとって人気国だ。
そのため昨今、D.レーン騎手に代表されるように世界のトップレベルの外国人騎手が短期免許で来日するが、そこには「言葉の壁」が必ず立ちはだかるのだが、厩舎の中、あるいは近辺に藤井勘一郎騎手のような存在がいればかなり重宝されるようだ。
藤井勘一郎騎手の「語学力」に目をつけたのが、関西の名門厩舎の池江泰寿厩舎。
質の高い馬が集まる名門厩舎であるがゆえに、鞍上も短期免許の外国人騎手を多用することが多い池江泰寿厩舎。
藤井勘一郎騎手が所属することで外国人騎手とのコミュニケーションができ、藤井勘一郎騎手にとっては良い馬が回ることが増えている。
お互いに「WIN&WIN」の関係となっているのだ。
実際、2020年のフラワーCを勝ったアブレイズも池江厩舎の管理馬だった。 -
日本の若手ジョッキーの登竜門は豪州競馬?
豪州オーストラリア武者修行が若手ジョッキーの流行?
藤井勘一郎もオーストラリアで騎手としての経験を積んだわけだが、最近若手ジョッキーがオーストラリア武者修行に行き、逞しくなって帰って来ることが多い。
「競馬の「騎手」について」で2020年の注目ジョッキーとして紹介した、最近売り出し中の矢作厩舎所属の坂井瑠星騎手も、オーストラリアへ単身武者修行を敢行しているように、海外武者修行は飛躍のきっかけを掴む格好の機会のようだ。
先日も富田暁騎手がオーストラリア武者修行から帰国し、現在奮闘中だが、近いうちにいい結果が出そうな雰囲気もあるし。
今や「世界を知る」騎手こそが今後競馬牽引する時代となりつつあるのかもしれない。
関連コラム
- 相次ぐジョッキーの不祥事と、問われるモラル (2024/08/15)
- 武豊騎手、函館リーディング獲得ならずも見事なパフォーマンスを披露 (2024/07/17)
- 戸崎圭太騎手、悲願のダービージョッキーへ10度目の挑戦 (2024/05/23)
- 落馬は死と隣り合わせ。ジョッキーという職業の過酷さを改めて知る (2024/04/18)
- 藤岡佑介ジョッキーが今年はひと味違う? (2024/03/28)
- 出稼ぎ外人ジョッキー達の続報 (2024/02/22)
- 情けない来日ジョッキーたちの戦績? (2024/01/11)
- 川田VSルメール、リーディングジョッキー争いに終止符か? (2023/12/07)
- 失速の2人(佐々木大輔騎手・藤岡佑介騎手) (2023/08/24)
- 川田騎手とルメール騎手のリーディング争いの動向 (2023/08/09)
- デビュー2年の佐々木大輔騎手が開催リーディング獲得 (2023/07/21)
- 6名が騎乗停止になった今、チャンスを掴めそうな2人に注目? (2023/05/18)
- スランプなジョッキー達 (2023/02/08)
- 川田将雅騎手とマイネル軍団のコンビ結成? (2023/01/25)
- 2023年注目すべきジョッキーは誰か? (2023/01/12)
- 福永祐一、JRA調教師試験で合格 (2022/12/14)
- 川田将雅騎手、陽性診断でよもやの試練 (2022/12/08)
- 非情なジョッキー事情 (2022/11/10)
- 新人ヤングジョッキーズシリーズの戦いが面白い。 (2022/09/08)
- ルメール、休み明けの代償? (2022/08/25)
- 「ワールドオールスタージョッキーズ」と外国人騎手 (2022/08/11)
- ルメール不在で、今年の夏は名を売る絶好の機会 (2022/07/07)
- C・ルメール騎手も実はスランプ? (2022/04/21)
- 春GI、波乱の立役者〜横山武史騎手 (2022/04/14)
- 岩田康誠騎手、勝負師だからこその、発言。 (2022/03/23)
- 次世代ジョッキーの活躍 (2022/03/17)
- 強烈なデビューを果たした、角田大河騎手 (2022/03/10)
- 3桁目前の岩田望来騎手。名門厩舎の宿命 (2022/02/03)
- 冬競馬の楽しみ方?(ルメールが目覚めるまでに…) (2022/01/13)
- 2021年、話題をさらった横山武史騎手、2022年も「タケシ」の年になるか。 (2022/01/06)
- 松岡正海騎手、落馬からの待望の復帰 (2021/11/04)
- 木村調教師vs大塚海渡騎手のパワハラ裁判の行方 (2021/10/28)
- 2021年秋競馬に向け、夏競馬のおさらい (2021/09/09)
- 三浦皇成騎手、JRA史上最速記録達成。 (2021/08/26)
- 中央・地方のベテラン騎手〜若手騎手を見てみよう (2021/08/12)
- 武豊騎手の今後の動向は? (2021/07/07)
- 勝利同然のダービー2着、横山武史騎手に注目 (2021/06/02)
- 新人3人の妙味期間は、あと少し。 (2021/05/19)
- M.デムーロ、男児出産?復活の兆し (2021/05/12)
- 吉田隼人騎手の完全ブレイクの大きな予感? (2021/04/21)
- 新人騎手の勢いに、影が薄くなってく藤田菜七子 (2021/03/17)
- 新人騎手大攻勢に藤田菜七子危うし。 (2021/03/10)
- 今度こそデムーロ救済となるか? (2020/11/12)
- 今だからこそ未来に備え、するべき若手の育成 (2020/09/16)
- 夏競馬が終わり、社台勢はどう狙う? (2020/09/11)
- 武豊、スポーツ功労者賞受賞と、親子3代ダービー制覇の夢 (2020/07/29)
- 逆輸入ジョッキー、藤井勘一郎が本領発揮? (2020/07/23)
- 息子覚醒、横山武史騎手が初重賞制覇 (2020/04/29)
- M.デムーロいよいよ本格的にピンチ (2019/08/23)
- デムーロ、負のスパイラルにハマる (2019/06/19)
- D.レーン騎手、25歳の台風の目 (2019/05/15)
- 岩田「令和」初の天皇賞制覇なるか? (2019/04/23)
- 今年の新人騎手はチョット… (2019/03/05)
- ビュイック騎手の判断力 (2018/11/27)
- 何処まで続く?ルメール・ファースト (2018/10/30)
- 祝・武豊4000勝! (2018/10/03)
- モレイラ騎手JRA騎手試験 (2018/07/31)
- 騎手の体重ネタ (2018/05/02)
- 日本人ジョッキーに足りないもの (2018/02/13)
- ジャパンカップ展望と、外人騎手との違い (2017/11/21)
- 藤田伸二の「不合格」 (2017/09/26)
- 船橋に現れた、天才(?)中野省吾 (2017/08/28)
- 乱れ飛んだ、ご祝儀馬 (2017/08/15)
- 初重賞制覇 木幡巧也の知られざる性格 (2017/08/08)
- 三浦皇成騎手が復帰 (2017/07/18)
- 2017、岩田の馬券買えます。 (2017/05/09)
- 2017 3月の事件山盛り〜③ (2017/03/27)
- 悩める岩田の運命を変える超新星、ファンディーナ。 (2017/03/16)
- 藤田七菜子の最近は? (2016/08/12)
- どうした岩田康誠騎手!? 元NMB48の島田玲奈カフェ? (2016/04/23)
12/8には、またしても「いきなり万馬券」で中山6Rにて700.4倍の配当を得た。推奨金額最大600円が、42万 240円という払い戻しの結果となった。ココは常に論理的で今回も説得力がスゴかった! 同日、無料予想でもガミ2券種的中。
…現役の記者による唯一無二のサイト!
「俺の競馬予想」のサイト内ブログは、新聞や雑誌では知れないネタが満載。