競馬の楽しみ方~調教師・厩舎編 (新馬戦の「国枝厩舎」は疑ってかかること。) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
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新馬戦の「国枝厩舎」は疑ってかかること。
夏デビューでクラシック戦線に挑む。
来年の日本ダービーに向け、今年も6月から始まっている新馬戦。
近年は育成技術が進歩したこともあり、いわゆる『クラシック戦線を見据える馬』は秋頃からデビューすることが今まで多かったのだが、この時期からデビューする馬が増えている。
夏にデビューさせてしっかり勝ち上がり、その後トレーニングを経て秋冬で再始動…という形でクラシック戦線に挑むケースが近年の有力馬の青写真となっている。
それだけに多くの期待馬を抱える厩舎としては早い段階での勝ち上がり、計画的な競走馬の入退厩などが求められることになり、意外とこの夏~秋シーズンというのは神経を使うことになるのだ。
名伯楽に立ちはだかる鬼門…
そんな状況の中、近年の2歳馬事情で頭を悩ませている名門厩舎がある。
それが美浦の国枝栄厩舎だ。
毎年、年間40勝前後の勝ち星を挙げてリーディング争いの常連だが、そんな国枝厩舎が抱えている悩みが新馬戦での成績。
近年ではアーモンドアイ、アカイトリノムスメ、サークルオブライフなどの2歳戦、クラシック勝ち馬を輩出しており、毎年様々なオーナーから良血の期待馬を預託されているが、その良血馬たちをもってして、とりわけ新馬戦の成績が芳しくない。
そもそも新馬戦を勝つということ自体が難しい(無論、その他のレースでも勝つことは簡単ではない)のだが、それを加味しても国枝厩舎は他の有力厩舎と比べてその期待値が下がっている。
今年も6月から11頭の2歳馬がデビューしているのだが、デビュー勝ちを収めたのはわずか1頭(シャンドゥレール・6/25東京)のみで、馬券に絡んだのは前出の馬を含めて3頭だけ。
今年ここまで(1-1-1-9)と複勝率.250。
国枝厩舎全体の今年の複勝率.311と比較すると、この新馬戦をいかに苦手にしているかが分かる。
国枝栄厩舎の今年出走した新馬戦の成績を並べてみると…6/4 スティルディマーレ 4番人気 10着 6/5 エルダーサイン 1番人気 4着 6/12 ダノンザタイガー 1番人気 2着 6/19 スカイラー 2番人気 4着 6/25 シャンドゥレール 2番人気 1着 7/3 ロジサキア 2番人気 10着 7/9 アップトゥミ― 1番人気 4着 7/10 サトノミネルバ 1番人気 3着 7/17 ノットファウンド 3番人気 13着 7/23 パルピターレ 4番人気 10着 7/24 シュバルツガイスト 2番人気 7着 7/30 モリーダーリン 2番人気 5着
実に見事な飛ばしっぷりである。笑
新馬戦の国枝厩舎は疑ってかかろう
厩舎の育成方針として若い時期に無理をさせないということはあるし、そんな「国枝厩舎」というだけで自然と注目と人気が集まってしまうので、些か過剰に支持されていることはあるかもしれないが、それでもこの成績は目をつぶりたくなってしまう…。
かのアーモンドアイとて新馬戦2着から牝馬クラシック3冠にまで上り詰めているし、昨シーズンもサークルオブライフが阪神JFを勝ち、エリカヴィータがフローラSを勝ってオークスに駒を進めるなど、最終的にはしっかりと結果を残しているので、厩舎としてはそれほど深刻にはなっていないのかもしれないが…ファンはついつい期待して馬券を買ってしまう。笑
今週以降も続々と良血馬・期待馬がデビューを予定している国枝厩舎だが「新馬戦の国枝厩舎は疑ってかかる」というのを肝に銘じておいた方がいいだろう。
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