競馬の楽しみ方〜競馬業界を考察する (日本ダート界のスターが不在) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
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日本ダート界のスターが不在
日本ダート界を牽引するスターが不在
昨年、マルシュロレーヌがアメリカのビッグレース、ブリーダーズカップ・ディスタフを日本馬として初制覇した。
ダートの鬼が集まる北米で、しかも世界の最高峰のレースで優勝したことは、日本競馬として今後に大きく希望を持つ瞬間となったことは間違いない。
ただ、そんなマルシュロレーヌも年が明けて6歳。社台・ノーザングループのルールとしては6歳で現役を終えて繁殖入りするのが基本線となる。このあと、サウジアラビアで行われる高額賞金レース「サウジカップ」に参戦予定だが、おそらくここがラストランとなる可能性が高い。
せっかく誕生したヒロインも、その後の活躍をあまり見ることができずに現役引退となってしまい、非常に残念でならない。
ここ数年日本ダート界のスターが不在という状況でもあり、これからの日本のダート界はどの馬が引っ張っていくのか気になるところだ。これからのダート界の勢力図
今年のダート戦線がどうなるか考えてみる。
筆頭に挙げられるのが、昨年のチャンピオンズカップを制したテーオーケインズだろう。
そのチャンピオンズカップでは、後続に6馬身差をつけての完勝。JBCクラシック凡走でその実力を疑う声もあったが、ここで改めて力のあるところを証明した。
テーオーケインズも前述のサウジカップを目指す可能性もあるとのことだが、いずれにしても2022年はこの馬を中心にダート戦線が繰り広げられることになるだろう。
そして、ここからが今回の本題になる。
打倒テーオーケインズとなるのはどの馬か?だ。
昨年からここまでのダートレースを見返してみたのだが…。正直、これ!といった馬がいない。
まず、明け4歳で目ぼしい馬が出てきていない。
同世代のダートチャンピオンを決める7月のジャパンダートダービー(交流GI)では、船橋競馬の超伏兵(キャッスルトップ)に勝たれてしまった。
例年「JRA馬が勝つための馬場貸し」とも言われるほど、力の差を見せつけてきたレースだっただけに色んな意味で驚く結果となった。
2〜6着こそJRA勢で独占?したものの、どの馬もその後の成績がひと息で、秋になって古馬とのレースになっても結果を出せずにもがいている状況だ。
例年、それなりの実力があれば、斤量の恩恵もあるだけにある程度の闘いはできていたのだが、キャッスルトップも、そこを勝ってからは凡走続きで、この世代に関しては実にサッパリなのである。
白毛馬ソダシも果敢にダート挑戦(チャンピオンズカップ)し、大きな話題と期待を集めたが、結果振るわず、早々にダート路線を断念する気配だ。
競馬界では世代ごとのレベルについて議論されることがよくあるが、とかくこの世代のダート馬のレベルについては、重く受け止めなければいけない状況になっている。ピークを過ぎた馬でも勘定できてしまう?
そんなダート界の勢力図を把握してなのか、もともと昨年の東京大賞典で引退を発表していたオメガパフュームが、同レース4連覇を達成した後に、一転して現役続行を決めた。
種牡馬としてのニーズがない、というのが主な理由のようだが、ピークを過ぎたと認識している馬でも「あと1年くらいは稼げる…」となっているのが、今のダート界の「弱さ」を表していると言えるだろう。
レースでの展開や位置取りが芝以上に左右されるのがダートレースで、紛れる要素が多く能力を把握するのが難しいのではあるが、近年のダート重賞では安定して力を発揮できる馬が少ないのは明らかだ。
そのため、オメガパフュームのようにちょっと力は衰えていても展開ひとつで上位に進出できるチャンスがあり、そういった馬で上位を独占してしまうレースも少なくはない。
先週の東海Sは古豪・スワーヴアラミスが勝利し、2,3着も6歳馬だった。
今週も根岸Sが行われるが、人気が集まりそうなのは…やはりベテラン勢だ。
この流れのまま、どういった形で来月のフェブラリーSを迎えることになるのか分からないが、GII・GIIIと変わらないようなメンツ、盛り上がりになってしまうのは勘弁して欲しい。
どの業界もそうだが、新星が誕生しないとやはり面白さに欠ける。
やはり活きの良い若者が頑張り、活躍してもらうのが世の中的には一番望ましく、世界にも通用する馬…とまでになるとさすがにハードルは高いが、今年はテーオーケインズをアッサリ負かすような存在がより多く早く出てきてくれることを期待したい。
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