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ニュージーランドトロフィーが、GIIからGIIIに降格?
先週の大阪杯、高松宮記念に続いてまたしても波乱の決着となった。
ゲートでアクシデントのあったエフフォーリアだったが、立て直すことができるのか。次走は予定通り宝塚記念とのこと。
連敗は許されないところだが、これからの動向に注目だ。GIIからGIIIに降格!?
さて、そんなGIで盛り上がってきた春の中央競馬だが、その中で今週、崖っぷちに絶たされているものがある。それが土曜日に行われるニュージーランドトロフィー(GII)だ。
何が崖っぷちなのかというと、GIIからGIIIに降格してしまう瀬戸際に立たされているのである。
日本競馬(中央・地方含む)のレースの格付けは『日本グレード格付管理委員会』という組織で管理されており、それぞれのグレードは一定の基準を満たしたレースレベル、いわゆるレーティングを以てして格付けがされている。
レーティングを満たせば格付けができる、格付けが上がる。という反面で、レーティングを満たさなくなったレースは格下げすることもある。それが今回のニュージーランドトロフィーが置かれている状況なのだ。
「レースが瀬戸際に立たされる」という日本語自体がちょっとおかしいし、誰か特定の存在によってレーティングを上げられる訳ではないため、何とも難しい話なのだが、簡潔に言うと、格下げにならないようにするためには、とにかく今年のニュージーランドトロフィーでグレードに見合ったレーティング(レベル)のレースが行われる必要があるのだ。
3歳戦のGIIは「110ポンド」というレーティングの基準が設定されているのだが、前3年の同レースでその「100ポンド」を3ポンドを超えて下回っているため、今年も同様になった場合は、正式に降格するか否かの審査が実施される。冴えない面子
その前3年の勝ち馬だが…
2021年 バスラットレオン
⇒NHKマイルC落馬、日本ダービー15着
2020年 ルフトシュトローム
⇒NHKマイルC5着 以降2ケタ着順続き
2019年 ワイドファラオ
⇒NHKマイルC9着 以降ダート転向
という状況。
NHKマイルCのトライアルレースではあるものの、近年はなかなか本番に直結しないことで有名な同レースだが、GIで勝つ馬が走っていない…となればレーティングが下がるのは言わば必然だろう。
このレースを勝ってNHKマイルCも制覇したのは2012年のカレンブラックヒルまで遡らなければならない。(2018年で2着だったケイアイノーテックは本番を勝っている)
昔はクラシック時期に外国産馬(マル外)が出走できるレースだっただけに、エルコンドルパサー、エイシンプレストン、ファビラスラフィン、シーキングザパール、ヒシアマゾンといった馬たちがこのレースをステップに出世していったのだが…。なんとしても「合格点」をとりたい。
GIIがGIIIになったところで、という見方もあるかもしれないが、レベルが低下するとNHKマイルCの立ち位置、さらには春の3歳マイル路線の価値自体も危ぶまれることになるため、JRAとしてもそう簡単に受け入れる訳にはいかない状況なのだ。
…ということで、今年は何としても「合格点」のレースを皆で行わなければいけないのである。
年明けのシンザン記念を勝ち、ここをステップにNHKマイルCを目指すマテンロウオリオンは、前々走の自己条件含めて内容のあるレースはしており、この馬が自身のレースをしっかりしてくれれば基準は超えられるのではないだろうか。
ただ、勝ち馬だけでなく当然他の馬もそれに見合ったレースをしなければならない。
緩いラップでのレースになってしまうと、恐らく基準を取ることは難しいだろう。
フルゲート16頭に対して登録が12頭となるが、これだけでちょっと嫌なムードも漂っているのだが、中央競馬のこれからのためにも、ちょっと足りない馬でも出走したらとにかく全力の走りをしてもらいたいところだ。
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