競馬の楽しみ方~番外編★ (こだわりのステッキ) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
ちょっと個人的に気になったので今回、調べてみた。
…というのも、丁度2018年9月13日のNumberWebの記事に、道具の「しなり」にこだわりを持つ騎手として、天下の武豊騎手で特集が組まれていたからだ。
その記事には「今、68cmから72cmのステッキを使い分けているけど、このわずかな違いが本当に大きい。若い頃に使っていた77cmはもう使いこなせないかもしれないです。どうですか? 振ると良くわかるでしょ。一番大事なのはこのしなりなんです」と語る武豊。
↑武豊使用のステッキ(鞭)2018年9月13日のNumberWebの記事より
並んだ5本のステッキ(鞭)は、形状も長さも私にはほぼ同じに見えるが、武豊騎手曰く、実は長さも1cm単位で違うし、硬さもそれぞれ。
例えば、デビュー戦に臨む馬には刺激を与えすぎないようにあえて柔らかめのステッキを選び、馬体の大きな馬にはやや長めの鞭、雨の日はより軽いものにするなど気象状況も考慮し、レースに最適の一本を選び出すというから、一流騎手の感覚は鋭すぎて恐れ入った。
「本当はね、鞭を1回も使わずに勝つレースが一番良いんですよ。自分から走る馬にはいらないですし、ディープインパクトなんてそれこそデビューから3戦くらいは1回も鞭を使わずに楽勝ばかりでした。逆に困るのは、バテるのが早い馬。ヨーロッパではバテた馬のことをノーガス(ガス欠)って言いますが、できれば燃費の良いガスを満タンで!と思います(笑)。鞭はあくまでも『全力で走りなさい』という合図ですからね。走るのが好きな馬にはいらないんです」
ちなみに気になる鞭の値段だが、エコノミータイプの物だと6,000円程度で色の指定はできないそう。
自分好みの色のもを選ぶと、相場は14,000円前後、さらにジョッキーや攻め専(調教専門のライダー)の人たちが「自分の求めている形状にカスタムオーダー」すると20,000円前後となるそうだ。
因みにカスタムオーダーの場合、ステッキの完成までに2〜4ヶ月かかるとのこと。
で、そんなステッキをどこで鞭を買うかと言うと、武豊レベルは使っていないかもしれないが、面白いサイトを発見した。
それは「ジャパン_ギャロップス_インポーター有限会社」という超マニアックな店で、日本では美穂トレセン内に1店舗、栗東は同じ会社かわからないが1店舗あり、ボクシングの試合用ブローブの独占販売事件ではないが、競馬はボクシングのように誰でもどこでもできる競技ではないから、おそらくほぼ、この2社の独占販売?なのではないかと思われる。
実は他にも大井競馬場の近くにもコアな店があり、南関東所属の騎手はそこを使っているようだが、トレセン内の店とは品揃えが違うらしくJRAのジョッキーも度々使うことがあるんだとか。
この店で鞭の形状で選択出来るのは
◎長さ 57cm〜75cm
◎しなり 柔らかい・やや柔らかい・普通・やや固い・固い・超固い
◎芯の太さ 超細い・細い・やや細い・普通・太い・超太い
◎グリップの太さ 細い・やや細い・普通・やや太い・太い
カスタムオーダーでない場合は70cmがレギュラーサイズとなり、その他のサイズは65cm、67.5cmのものがあった。
素材は芯となる部分がグラスファイバーで、約18cmの先端部分は革でできており、中に薄く衝撃吸収のパッドが入っている。
しかし、現在JRAの規定では長さ77cm未満で、この形状のものしか認可されておらず、短期免許などで来日する外人騎手も衝撃吸収パッドが入った鞭を使うことを義務付けられているそうだ。
そして一流と呼ばれるジョッキー程、馬具にも拘りをもっていて、
中でも田辺騎手などは鞭を含めて「年間400万円」も使うというから、ステッキ1本数万って、思ったほど高くないな。とも思ったが、トータルで見るとかなりの出費となるワケだ。
どのスポーツの世界においても道具へのこだわりは一流になればなるほど繊細になっていくようだね。
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