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競馬予想ブログ (フェアプレー賞が映す競馬界の規範と騎手の技術力)

  1. フェアプレー賞が映す競馬界の規範と騎手の技術力

    フェアプレー賞が示す競馬界の規範と技術

    中央競馬には「フェアプレー賞」という制度がある。
    これは、年間30勝以上を達成しながら「制裁点」が10点以下のジョッキーを表彰するもので、公正な競馬の維持に貢献した騎手を讃える意義を持つ。


    制裁」とは、競走中の違反や危険行為に対する処分を指し、その内容に応じて以下のような制裁点が加算される。


     

    制裁と制裁点の内訳

    ・戒告(注意レベルのもの)
     ⇒1点
     
    ・過怠金(行為のレベルによって過怠金(罰金)が設定)
     ⇒2点 (1万円)
     ⇒3点 (3万円)
     ⇒4点 (5万円)
     ⇒5点 (7万円)
     ⇒8点 (10万円)
     ⇒12点 (11~50万円)
     
    ・騎乗停止
     ⇒10点+付加点
      ※付加点は騎乗停止中の競馬開催日に2を掛けた数
     
    以上が制裁と制裁点の種類となる。

    このような厳格なルールのもと、年間30勝以上するジョッキーは、毎週コンスタントに騎乗数があり、それなりに勝ち負けが期待できる競走馬への騎乗があることが一般的だ。

    30勝以上するジョッキーの大半は、確実に年間400レース以上は騎乗しており、そんな中で制裁されることがほぼないというのは、非常に高度なレベルが求められる。


    制裁(違反・禁止行為)も、意図して行うことは(ほぼ)ないが、競走馬に起因するものや、レースの流れの中で結果的に違反・禁止行為となってしまうケースも少なくないだけに、年間で制裁点が10点以下というのは極めて高度な技術と冷静な判断力が求められる。




  2. 2024年のフェアプレー賞受賞者

    2024年の受賞者には、美浦の戸崎圭太騎手、田辺裕信騎手、栗東の川田将雅騎手、藤岡佑介騎手、菱田裕二騎手、永島まなみ騎手が名を連ねた。

    特に戸崎圭太騎手川田将雅騎手は、この「フェアプレー賞」の常連であり、高い技術とフェアな騎乗スタイルで知られている。




  3. 武豊騎手の騎乗停止処分と競馬界の課題

    かつては東西合わせて10名以上が受賞していた「フェアプレー賞」だが、近年は受賞者数が減少している。


    競走中の接触や落馬によるアクシデントで痛ましいニュースもあった昨今の競馬界。
    競馬において勝利を目指すことは当然のことだが、規則を厳守しつつ成果を上げる騎手は限られている。フェアプレー賞は、ルールを守る意識の高さを測る重要な指標ともいえる。


    そんな中、2025年の幕開け早々、武豊騎手が斜行により騎乗停止処分を受けた(1月13日シンザン記念・タイセイカレント騎乗)


    武豊騎手(画像元:サンスポZBAT!)

    武騎手が制裁を受けるのは実に5年7か月ぶり(2019年6月 安田記念・ロジクライ騎乗以来)のことであり、21年から23年にわたり3年連続でフェアプレー賞を受賞していただけに、この事態は競馬ファンは驚いたことだろう。
    幸い大きな事故には至らなかったものの、少しでもこのような事象が起こらないことが望ましい。


    2024年は競馬界で不祥事が多かっただけに、2025年は間違いなく騎手や関係者含め、ルールやマナー、モラルなどがより問われるだろう。

    まだまだ始まったばかりだが、年末を迎える頃には笑えるネタで多く振り返えられるようになっていたいものだ。



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