競馬の楽しみ方~番外編★ (競馬界での「レコード」と競馬の魅力) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
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競馬界での「レコード」と競馬の魅力
スポーツ観戦でのレコード更新
コロナ禍の中で行われている東京五輪もいよいよ終盤戦となった。
日本のコロナ感染者数は増える一方だが、大会としてはひとまず無事に終えて欲しいところ。
そんなオリンピックでも100m競走の9秒台、マラソンの2時間切りなどといった、今まで破られなかった記録を塗り替える「レコード更新」の瞬間を観戦できると、私もイチ視聴者としてスポーツ観戦の醍醐味を感じる。
「競馬」でのレコードは、各競馬場、それぞれのコースにレコードタイムが記録されており、それが塗り替えられる度に場内にレコード更新が伝えられ、その瞬間、場内が歓声に沸いたり、どよめいたりする。
昨今、競馬(JRA)でもそんなレコードが次々と更新されているのだが、一体なぜそのようなことが起きているのか今回書いてみようと思う。今年の夏競馬はレコードラッシュ
レコード(記録)はなかなか破られるものではないのだが、ここ最近の競馬(中央競馬)ではさも当たり前かのようにレコードタイムが様々な競馬場から飛び出している。
とくにこの夏の札幌と小倉が顕著で、札幌ではポメランチェが藤岡佑介騎手騎乗で芝1200mの新馬戦で1分7秒9という驚異的な2歳レコードをマーク。従来のレコードを1秒も上回った。
今まで一般的な新馬戦は1分10秒台で、速くて9秒台というもの。
1分7秒というと古馬オープンと走ってもそん色ないレベルのタイムだから、その速さは相当である。
また、同じくして小倉でも好タイムが連発だ。
先月から行われた夏開催で、なんと3つのJRAレコード(全競馬場の同距離コースのレコード)が出た。
先の芝1200mの話で言うと、7月4日に行われたCBC賞(G3)で8番人気のファストフォースが鮫島克駿騎手騎乗で1分6秒0という衝撃的なタイムを記録した。
高速馬場化が今年の夏は非常に目立っている。高速馬場のリスク
速い時計が出る要因は何か?…それは走りやすい馬場であること。
人間が砂浜を走るのと、アスファルト上を走るのとは走りやすさが変わるように、芝の性質、馬場の硬さ次第で競走馬の走りやすさ=時計の出やすさが変わってくる。
一般的に、芝の丈を短くする(踏み込みやすくする)、コースの下地を固くする(脚が取られづらくなる)ことで時計が出やすくなるのだが、一方でこのような馬場状態になると、競走馬の脚への負担が高まってしまう。
70キロのスピードで、400〜500キロある体重を細い4本の脚だけで支えるのだから、そういった時計の出やすい硬い馬場状態での故障リスクがあるのは言わずもがなだ。作為的な「速さ」の噂?
冒頭にも書いたように、スポーツにおける「レコード」の盛り上がりから、一時、競馬界でも「JRAが盛り上げるために、わざと時計の出やすい馬場にしているんじゃないか?」という噂があった。
だが各競馬場の馬場は、JRAの馬場造園課(芝の生育管理をする部署)がしっかりと管理し、常に競走馬にとって安全な状態を保ち、毎週末のレースに臨んでいる。
聞くところによると昨今の温暖化の影響もあり、最近は非常に芝の生育、根付きが良く、安全性を保った中でもより走りやすい馬場状態になっており、これが時計の出やすい原因だとか。
もちろん、年々日本の競走馬のレベルが上がっていることも要因のひとつでもある。
色々とベストな条件の中で行われたうえでのレコード決着ということだ。
さてコロナで不景気になっている2021年、レコードが飛び出しているのは偶然なのだろうか。「速い」だけが全てではないのが競馬
最後にこんなことを言うのも何だが「時計が速い=競走馬として強い」ということは一概に言えないところもある。
競馬初心者の頃は「速さ」で良し悪しを判断するのは当然だと思うし、それで魅力を感じてもらえれば十分だとも思うが、長年続けると、競走馬やレースのそれぞれの個性・特徴や展開、そのレースひとつひとつで関係者の思惑や駆け引きなど、さまざまな要素が絡み、そこの事前情報など知ることでまた違った魅力を感じ、惹かれていくのが競馬の面白さだ。
しばらくコロナでご無沙汰になってしまったが、大歓声に包まれた競馬場でレース観戦して、盛り上がれる日が早く戻ることを切に願うばかりだ。
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