競馬の楽しみ方~調教師・厩舎編 (今年、池江泰寿厩舎がアツい。) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
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今年、池江泰寿厩舎がアツい。
今、池江泰寿厩舎がアツい
今年2022年、池江泰寿厩舎がアツい。
まだ1年を折り返す前の段階だが、今年ここまで挙げた勝利はなんと32勝だ。(6月12日終了次点)
昨年2021年のリーディングを獲得した中内田厩舎(54勝)や、一昨年2020年の矢作厩舎(53勝)を楽に超える勢いである。
自身の最多記録でもある63勝(2017年)、さらには2001年の藤沢厩舎が挙げた68勝にも届きそうなほどであるから、この時点での30勝超えがどれほど凄いものか分かっていただけるだろう。
池江泰寿調教師とは
池江泰寿調教師といえば、3冠馬オルフェーヴルや、その兄ドリームジャーニーをはじめ、数々のGIタイトルを獲得してきた西の名トレーナーだ。
▲ 池江泰寿調教師
厩舎としても数々のタイトルや表彰を獲得し、ディープインパクトを輩出した父・池江奏郎調教師の背中を追い、これまで「名門」の系譜に相応しい成績を残してきた。
そんな「門」だけに、このような成績は当然…と思う人もいるかと思うが、このような取り上げ方をするのには少し理由がある。
それは昨年、一昨年の不調が背景にある。
池江泰寿厩舎でも不調だった?
2021年は36勝、2020年は38勝。30勝以上を挙げておいて「不調」と言うのは他の調教師や厩舎に失礼…かもしれないが、それまで10年以上40勝後半以上を挙げて毎年のようにリーディング争いをしてきた実績があるだけに、30勝台というのは池江泰寿厩舎としては不本意ということになる。
年間の総出走数はそう変わっていない中で、勝率や連対率といった数字は例年に比べて軒並み低下。あわせて重賞の勝ち鞍は2020年にGⅢ4つ、2021年はなんと1勝も勝てなかったのは不調を物語る明らかな証拠だ。
馬の質が著しく悪くなったということは考えられないから、調整の何かがかみ合わなかったということだろう。
池江厩舎に限ったことではないが、近年主流になってきた外厩利用の対応や、それに伴うトレセンでの調整方法など、ここ最近の流れに対応するのはどの厩舎も苦労しているという。
生き物を相手にしているだけに、ちょっとしたズレや違いでその悪い流れが厩舎全体に波及してしまうのはこれまでも少なくはない話だ。
(ある種、近年の外厩を使った調整方法に対応できる厩舎が上位で生き残れる、という状況でもある)名トレーナー、復活の兆し
しかし、そんなスランプもしっかり修正してくるあたりが一流のソレで、GⅠタイトルこそ獲れていないものの、今年はここまでGⅡ2勝を含む4つの重賞を制覇している。
とくに先日の鳴尾記念を勝ったヴェルトライゼンデは、屈腱炎で約1年4ヶ月の休み明けを克服し、普通では考えられないブランクでの勝利は、今のこの厩舎の好調さを物語っている。
ここまでくるとGⅠタイトルを期待したいところだが、古馬やクラシック戦線で計算できそうな馬は…ここ数年が不調だったことは、つまり大舞台で勝ち負けできる馬が育っていないということでもあるだけに、そういう意味ではもう少し我慢が必要になりそうだ。
その分、期待するのは2歳馬だろう。
成績を落としても、各クラブや有力馬主などから良血馬の預託ニーズは相変わらずで、ここ数年結果を出し切れなかっただけに、これからの巻き返しに燃える厩舎の意欲は言わずもがな。
前評判の高い素質馬もこれからスタンバイしており、暮れのビッグレースに駒を進めることができるか、その動向に注目したい。
例年、夏競馬シリーズは場所を問わず適材適所のレースへ送り込んでくる厩舎なだけに簡単にこの勢いが止まることはないだろうから、勝利数はもちろん馬券的にも目の離せない存在になるだろう。
夏の結果次第では大台の70勝も見えてくるかもしれないから、非常に楽しみだ。
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