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100回目の凱旋門賞・日本馬の悲願達成なるか?
凱旋門賞・日本馬は2頭が参戦
今週末はスプリンターズSが行われるが、その夜に行われるフランス・凱旋門賞も忘れてはならない。
凱旋門賞は今年で100回目を迎えるのだが、そんな記念すべき節目に今年は日本から2頭が参戦する。
春秋グランプリ3連勝中のクロノジェネシスと、前哨戦のフォア賞を逃げ切ったディープボンドの2頭だ。
クロノジェネシスは父バゴも凱旋門賞で勝っており、6月の宝塚記念以来の出走にはなるが、日本の大将格として力を見せて欲しいところ。
また下馬評が低かったディープボンドは、その前哨戦を勝ったことでグッと評価上昇となった。
本番はそう簡単に上手く事が運べるか、難しいところだが、自身の力を出し切るレースをして、こちらも頑張って欲しい。こちらも悲願を目指す日本の顔
日本馬がこの凱旋門賞に参戦することは近年そう珍しくなくなったが、ひと昔前に戻ればかなりの大きな壁ではあった。
根本的な実力差(欧州と日本のレベル)は当時明らかだったし、長距離輸送のスキルやノウハウも少なく、よほどの意欲と決意がないと海外遠征自体が難しいものだった。
そういった欧州と日本の競馬レベルの差もあり、欧州では日本競馬の評価は軒並み低いものであったし、そもそもフォーカスされることもほとんどない状態だった。
ただ、そんな中で積極的に海外へチャレンジしていったジョッキーがいる。それが武豊騎手だ。武豊を推す心強い味方
武豊騎手が凱旋門賞に初めて騎乗したのは1994年、ホワイトマズルに騎乗して6着(3番人気)だった。
社台ファームの代表・吉田照哉氏が所有していた馬ということもあり、凱旋門賞への騎乗が叶ったという経緯もあるが、ここから武豊のチャレンジは続いた。
2001年に自身凱旋門賞の最高着となる3着(サガシティー)、2006年には日本の名馬ディープインパクトでもこの舞台に臨んだが、着入線もレース後に薬物の使用が判明して失格となった。
凱旋門賞に初挑戦から27年経った。
今年、武豊騎手は9回目の凱旋門賞のチャレンジを迎えることになるのだが、騎乗するのは名門A・オブライエン厩舎に所属するブルーム。
GI勝利は今年のサンクルー大賞だけだが、これまで2ケタ着順を喫したのは1度のみという堅実タイプ。
前走のフォア賞はディープボンドに逃げ切られて2着に敗れたが、ひと叩きしての上積みは期待できそう。
そのブルーム、所有しているのは日本でも最近お馴染みで、何度かコラムでも書いたことのある株式会社キーファーズ(実質はクールモアスタッド(アイルランドの名門生産者)との共同出資)だ。
代表を務める松島正昭氏は、以前から武豊騎手と親交があり、自身が馬主資格を取得してからは「武豊騎手と凱旋門賞を勝つ」ということを目標に、日本のみならず海外でも競走馬を走らせている。
そんな武豊騎手と松島オーナー。日本でもこのコンビでレースに出走するシーンは最近よく見かけるが、2人で凱旋門賞に挑戦するのは2年越しで叶ったチャンスなのである。
2019年、今年騎乗するブルームで参戦予定だったのだが、直前になって馬の体調が整わず出走を回避。
続く昨年の2020年は、同じくキーファーズとクールモアの共同所有馬であるジャパンに騎乗する予定だったのが、当時騒動となった禁止薬物使用の余波を喰らい、渡欧したところで出走取消の憂き目にあった。
そんな紆余曲折あって今年、ついに念願叶ったコンビでの大舞台挑戦となるのである。ブルームに勝算は?今年の凱旋門賞の展望
有力の一角だったセントマークバシリカが今週になって故障を発症し、突然の引退が発表されたものの、それでも今年はなかなかのハイレベルなメンバー構成だ。
タルナワ、ラブといった実績ある牝馬もいるが、今年はなんといっても3歳馬の質が高い。
1番人気にもなる可能性のあるアダイヤー、さらにディープインパクト産駒のスノーフォールも評判が高い。
斤量的に有利な3歳馬の活躍は近年顕著で、日本でもこういった馬たちに人気は集まるのではないだろうか。
もちろん日本馬、そして日本のジョッキーを応援しつつ、今週の夜はじっくり凱旋門賞の馬券検討に臨みたいところだ。
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