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2021ドバイミーティング回顧
先日の「日本馬も数多く出走する、ドバイミーティング2021」でも書いたドバイミーティングだが、日本馬も結構活躍したので、今回はこちらを振り返っていきたいと思う。ドバイシーマクラシックの回顧
まずはドバイシーマクラシックだが、日本からは牝馬のクロノジェネシスとラヴズオンリーユーが参戦した。
2頭ともG1馬で、ここは昨年の有馬記念馬クロノジェネシスがなんとかするだろうと見ていたのだが、結果は2着。
ドバイシーマクラシックの動画。
勝ったのはイギリスのミシェリフ。
日本人の私たちからの視点ではクロノジェネシスが勝って当然かに見えたレースだったのだが、レース後にこのミシェリフのことを調べてみると、この馬はサウジからの転戦組で、なんとダートのサウジCを勝っての芝のこのレース参戦だった。
そりゃあ強いわけだわ。
直前情報は日本勢にも入っていただろうが、まさかこの馬がこっちに回ってくるとは思っても見なかったんだろう。
「普通なら」同じダートで賞金も高いドバイWCに出走するだろし、そもそもが英国調教馬がダートのサウジCを勝つこと自体が奇跡的だ。なぜならイギリスにダート競馬は無いのだから。
真意は探したけど分からなかったが、陣営は芝血統であるということを念頭に置いての参戦だったのか。
もしくはサウジC不参戦組の強力なアメリカ馬が強いとみてこちらにスライドしたきたのかもしれない。
いずれにせよこの馬の参戦は日本馬にとって不運だった。
それにしても3着のラヴズオンリーユーの変わりようといったら凄かったな(動画)
あわやクロノジェネシスを負かすかというところまで来たからな。
鞍上は日本でもお馴染みのO.マーフィー騎手で、これまではデムーロ騎手が主戦を務めていたのだが、騎手が変わればこうも変わるのかという走りだったw
これでいかにデムーロが乗れていないかがバレたかなwドバイゴールデンシャヒーンの回顧
ドバイゴールデンシャヒーンは日本馬が4頭出走した。
うち、3頭はサウジからの転戦組で現在の日本のダート短距離回のエース3頭なので、どれかが勝つのではと期待していたのだが、結果サウジに参戦せずフェブラリーSを使ったレッドルゼルが最後方から猛烈に追い込んで2着《動画》。これには驚いた。
1400mの根岸Sを勝ちフェブラリーSは4着。やはり1600mは長かったという競馬だったが、距離が短縮された今回は持ち味をフルに発揮しての2着となった。
これでフェブラリーSの雪辱を果たせたとともに、ダート短距離界の四天王に名をあげたとも言えるだろう。ドバイターフの回顧
ドバイターフは日本馬ヴァンドギャルドが出走。
最初は「?」と思った。ヴァンドギャルドは日本ではG2勝ちはあるものの、G1となるとチョイ足らずのイメージだったからだ。
だが、鞍上のM.バルザローナが完璧に乗って2着を確保。メンバーレベルは少しなんとも言えないところだったが、これがいい経験になれば今後も伸びていく素材だろう。ドバイワールドカップの回顧
今回最も驚かされたのがドバイWCで2着したチュウワウィザードだ。
これまで3年連続出走し、なんとか世界の壁をこじ開けようとしていたとしていたかつての日本のダート王ホッコータルマエ(現種牡馬)でさえ散々な結果だったのに対し(2014年から3年連続で挑戦し16着、5着、9着)、チュウワウィザードはいきなり2着。
先日の競馬コラムでも書いたように、メンバーレベルが違ったと言えばそれで済んでしまう話かもしれないが、この2着で賞金は日本円換算でなんと2億5千万円となった。
これは、高松宮記念の優勝賞金1億3千万円の約2倍だ。
今回の遠征で十二分に元が取れたと言えるだろう。
それに、元が取れたと言えば戸崎騎手だ。
戸崎騎手のことを簡単に紹介すると、大井から移籍してきて2014年から2016年まで3年連続全国リーディング1位だったが、デムーロ・ルメールが中央の免許を取得してからは押され、2017年が2位、2018年が3位、2019年が5位、2020年は怪我の影響もあり19位まで落ちていた。
チュウワウィザードは昨年の国内G1チャンピオンズC(1着賞金1億円)を勝っており、かなりの額を戸崎騎手は受け取っていたのだが(騎手の身上金は賞金総額の10%)、今回はサウジC経由で参戦しサウジCは9着だったが、10着までは賞金が支給されるレースでしたので、幾らかは不明だが受け取っていたはず。
そして今回は2億5千万円だ。
この2回の海外遠征で戸崎騎手は帰国後2週間の隔離期間を2回も受けたことになるのですが、それでも十分元が取れる賞金だろう。
海外遠征は馬にも騎手にも陣営にも様々なリスクがあるが、それでも勝ち負けに加われば大きなリターンが得らるのも特徴と言える。
因みに次は香港開催にデアリングタクトや高松宮記念勝ち馬ダノンスマッシュが参戦予定と噂されている。
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