競馬の楽しみ方~血統編 (社台勢は今年のクラシックも黄信号か。〜牡馬編) |競馬情報は、競馬のブログ形式の競馬コラムです
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社台勢は今年のクラシックも黄信号か。〜牡馬編
今年のクラシック世代は2018年産
ディープインパクトがこの世を去ってはや2年。2019年のことだった。
(2019年は2月から種付けを開始したが3月になり首に痛みが出て大事をとって種付けを中止し、その後手術に踏み切ったが回復が見込めないと判断され安楽死となった。)
今年のクラシック世代は2018年産だ。
つまりディープ、キンカメが種牡馬として健在だった最終年の世代と言える。
そういう意味でも今年のクラシック世代はディープ産駒のラストクロップが集う世代となっているのだが、未だこれといって活躍する馬がいない。
その理由としては先日の「2歳G1には父ロードカナロア産駒の登録無し?」でも書いたように、ディープに先立って種付け活動を中止していたキングカメハメハに種付けしていた繁殖牝馬がそのまま浮いてしまい、その分を当世代から新種牡馬となったドゥラメンテ、モーリスに充てがったためであろう。
社台グループの思惑としてはこの時点でディープは健在であったため、ディープ亡き後を踏まえてドゥラメンテ、モーリスを種牡馬として確立させることが命題だったのだろう。ところがこれが大誤算だった。 大誤算だったことが証明される?
キンカメ、はたまたディープに種付けするはずの良血繁殖牝馬を積極的にドゥラメンテ、モーリスにスライドさせた結果、裏目に出た。
その証拠に、2021年2月初頭の時点でこの世代の牡馬で本賞金ランキング1位はジャスタウェイ産駒のダノンザキッド(ホープフルS・G1勝ち)と、フランケル産駒のグレナディアガーズ(朝日杯FS・G1勝ち)。
昨年はディープ産駒のコントレイルがホープフルSを勝っていたため、なんとか面目を保てていたのだが、今年は現時点で重賞勝ち馬がレッドベルオーブ(デイリー杯2歳S・G2)のみという危険な兆候となっている。
つまり、2017年までキンカメ、ロードカナロア、ディープを付けられていた良質繁殖牝馬がドゥラメンテ、モーリスに回り、しかもそのほとんどが走らないということなのだ。皐月賞を諦め、ダービーを狙う
ディープモンスターなど、この世代にも期待できるディープ産駒はいるにはいるのだが、ドゥラメンテ、モーリスを全面的にアピールするため、早い時期のレースはこの2種牡馬の産駒を優先的に使ったため、大物ディープ産駒の出現が遅れているのだ。
ただこれからディープ産駒やロードカナロア産駒が賞金を上積みして皐月賞に間に合わせるには時間が足りない。
ならば皐月賞をスッパリ諦め、ダービーのみ一本狙いに専念するのが良策だろう。ディープ最終世代が集大成となるかも?
ただ、個体差はあるが本来馬の「3歳」は成長期に当たる時期なので、ここで無理なローテーションで使うと成長を阻害して晩年にしりつぼみとなってしまう恐れがある。
2016年のダービー馬マカヒキや、2018年のダービー馬ワグネリアンなどが例だ。
ロードカナロア産駒はともかくとして、ディープ産駒は社台グループの看板種牡馬だったために早めにデビューをさせ、存在アピールする必要があった。
そのため仕上がりきっていない状態でレースを使い、素質だけで勝つことはできたものの使うのが早く、無理なローテーションが祟り、大成できなかった馬も多くいた。
古馬になってからいいところがないのは、ダービーに照準を合わせて無理に早くから使い出した影響も無きにしもあらずだ。
そう考えれば、ディープ産駒やロードカナロア産駒を温存したため、これから出てくる両種牡馬はしっかりと成長した状態で出てくるので、一気に勢力図を塗り替える可能性もあるのではないだろうか。
これからダービーへと駒を進めるディープ産駒は、ある意味余力があると言えるかもしれない。
もしかすると?ディープ最終世代がディープ集大成となるかもな。
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